HOME ‣ MLS卒業生 羽田由紀子さん
MLS卒業生 羽田由紀子さん
もう40年前のこと、MLSに2年通いました。それまでは、従来のテキストに従った暗記方法で勉強していましたが、あるレベルになっても自分の言いたいことをスムーズに言えるようにはなりませんでした。しかし、MLSのドラマメソッドの授業は違いました。MLSでは、教科書を使って勉強するのではなく、ある場面が設定されます。そして、その場面に自分がいるとしたら、周囲の人達とどのようにコミュニケーションを取るのか想像して、自分の言いたいことをアクションと共に伝えるのです。このドラマメソッドを続けていくうちに、どんどん英語が上達していきました。
そんなころ、MLSでアクティングクラスが開講になりました。どんな新しいことが学べるのかなぁとドキドキしながらクラスに行くと、初日のレッスンは、感情を表す英単語を一つ思い浮かべて、それを体で表現するというものでした。ところが、感情を表す英単語はSadとかHappyぐらいしか思い浮かばないし、体でどうやって表現するんだろうと考え込んでしまったのです。
その後、私は、ニューヨークの大学に進学し、大学院ではInternational Relationsを専攻しました。大学での授業は厳しかったものの、ニューヨークでは、日常生活で世界の事情に触れることができます。ニューヨークで学んだことは人生大切な財産となりました。大学院在学中は国連本部でアルバイトをして、卒業後にはジュネーブとナイロビの国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)の広報官、赤十字社(Red Cross)のネパール代表、また、国際協力機構(JICA)ではドミニカ共和国、パラグアイ、エルサルバドルで国家開発計画の専門家として勤務をしました。現在は、紛争影響国の地域開発プロジェクトのコンサルタントをしています。
国際協力の仕事で、しばしば感心することは、多くの同僚が自分の意見や気持ちを伝えることがとても上手だと言うことです。自分ももっと表現力を高めたいと思い、同僚の技術を盗んだり、自分の考えをまとめてみたり、気持ちを確認したりして、表現力の向上を図ろうとしています。
一方、人道援助や開発支援の現場では、戦争で家族を失ったり、兵士に連行されたり、私財を没収されたりなど、悲しい経験を聞くことがあり、涙が流れそうになることがあります。しかし、何か言いたいと思っても、気持ちがすぐには言葉にならないことがあります。そのことを同僚に話すと、大切なことは気持ちを伝えること、ハグとか手を握ると言う方法があるでしょ、でも、本当に気持ちがあれば、自然にそういう行動にでるものよと言われました。
国際社会では、自分の考えや気持ちを適切に伝えることが不可欠です。MLSでは、沢山の単語を知っていても、それが自分の言葉になっていなければコミュニケーションは難しいこと、そのためには、感覚や想像力を磨くことが大切ということを教えてくれました。MLSありがとう!
MLS卒業生 羽田由紀子さん
もう40年前のこと、MLSに2年通いました。それまでは、従来のテキストに従った暗記方法で勉強していましたが、あるレベルになっても自分の言いたいことをスムーズに言えるようにはなりませんでした。しかし、MLSのドラマメソッドの授業は違いました。MLSでは、教科書を使って勉強するのではなく、ある場面が設定されます。そして、その場面に自分がいるとしたら、周囲の人達とどのようにコミュニケーションを取るのか想像して、自分の言いたいことをアクションと共に伝えるのです。このドラマメソッドを続けていくうちに、どんどん英語が上達していきました。
そんなころ、MLSでアクティングクラスが開講になりました。どんな新しいことが学べるのかなぁとドキドキしながらクラスに行くと、初日のレッスンは、感情を表す英単語を一つ思い浮かべて、それを体で表現するというものでした。ところが、感情を表す英単語はSadとかHappyぐらいしか思い浮かばないし、体でどうやって表現するんだろうと考え込んでしまったのです。
その後、私は、ニューヨークの大学に進学し、大学院ではInternational Relationsを専攻しました。大学での授業は厳しかったものの、ニューヨークでは、日常生活で世界の事情に触れることができます。ニューヨークで学んだことは人生大切な財産となりました。大学院在学中は国連本部でアルバイトをして、卒業後にはジュネーブとナイロビの国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)の広報官、赤十字社(Red Cross)のネパール代表、また、国際協力機構(JICA)ではドミニカ共和国、パラグアイ、エルサルバドルで国家開発計画の専門家として勤務をしました。現在は、紛争影響国の地域開発プロジェクトのコンサルタントをしています。
国際協力の仕事で、しばしば感心することは、多くの同僚が自分の意見や気持ちを伝えることがとても上手だと言うことです。自分ももっと表現力を高めたいと思い、同僚の技術を盗んだり、自分の考えをまとめてみたり、気持ちを確認したりして、表現力の向上を図ろうとしています。
一方、人道援助や開発支援の現場では、戦争で家族を失ったり、兵士に連行されたり、私財を没収されたりなど、悲しい経験を聞くことがあり、涙が流れそうになることがあります。しかし、何か言いたいと思っても、気持ちがすぐには言葉にならないことがあります。そのことを同僚に話すと、大切なことは気持ちを伝えること、ハグとか手を握ると言う方法があるでしょ、でも、本当に気持ちがあれば、自然にそういう行動にでるものよと言われました。
国際社会では、自分の考えや気持ちを適切に伝えることが不可欠です。MLSでは、沢山の単語を知っていても、それが自分の言葉になっていなければコミュニケーションは難しいこと、そのためには、感覚や想像力を磨くことが大切ということを教えてくれました。MLSありがとう!